"Awake or Remember"

13. Oct, 2003





問:人が人に出来ることで、最も難しく、かつ最も素晴らしいことは何か?




・・・唐突に、おそらくその解の一つを悟った。
より正確には、先にその答えが浮かび、次に問いが浮かんだ。

それは、簡単に言うと・・・・

人に、生きる幸せを実感させることだ。
そして、これはある人からの受け売りだが、そのことに対する感謝を呼び起こすことだ。 尤も、後者は本来なら自然にくっついて来るものかもしれない。

自分は最近それを学んだ。知らされた。いや多分、思い出させて貰った、だろうか。
そして思い返せば、きっと自分はしばしばそういう、良き意思に基づいた力・思いに触れてきたような 気がする。そしてそれに強く惹かれていたように思う。




このことに思い当たってすこしだけ時間が過ぎて、ある単行本のマンガを手に取った。
そのマンガの作者は、昔素晴らしい作品を生み出していた。
自分はその人の描く世界、人物、心が大好きだった。
最近その作者は、自分が大好きだったとある作品の続編を、某雑誌に連載している。
最初そのことを知った自分は、嬉々として手に取ったのだが、今ひとつ満足できなかった。
何か、今までのその作品とは違う気がしたからだ。違うというより、足りない、だろうか。 まさに、不満だったのだ。
確かに、元となる前作と同じ登場人物たち、世界であったのだが(多少設定は変わっている)、 だからこそ不満だった。
何となく残念な気持ちを抱きつつ、いつしか記憶の底に沈みそうになっていた。


そして、さっきのところに戻るのだが、そのマンガを久し振りに手に取った。 当たり前だが、巻も進んでいた。
そして。
新しい巻を読み進めていって、なんというか、感動した。

あぁ、やっぱりこの人は凄かった、と。
あの、昔大好きだった作品に、あるいはそれに感銘を受けた当時の自分は、 間違ってはいなかった、と。
単純に、嬉しかった。
そして、感謝した。
その昔、その作品に出会えたことに。そのような作品を世に出している作者に。 そして、諸々のことに目を開かせてくれた人々に。


・・・・まぁ、戯言では、あるのだけれど。




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